賢治好きの検証とありがとう、嫁

 幼いころの愛読書はドラえもん三国志横山光輝さん)で、まだどちらも連載中でした。コミックトムコロコロコミックを同時期に読んでいたのですが、今思えば不思議な組み合わせですね(笑)

その時代にコミックトムで、宮沢賢治の「注文の多い料理店」が読み切り漫画で掲載されましたが、風や何かがすべて薄気味悪く、私の記憶に強烈に焼き付けられました。それから活字の賢治を読むようになり、独特の世界観の虜になったのが、私の賢治好きのそもそもの所以です。

あとは、歴史小説や史実に基づく時代劇が大好きでした。そのうち、過去の人たちの生死や生き様、造形物への憧れと、刹那の儚さ、風情に対する愛おしさが深層に常駐し、今、目の前の景色に100%に喜べなくなりました(中学生の頃かな)心から楽しく笑えない、いつも自分を傍観している自分、そんな日々のまま成長しました。学校や職場では、笑顔で何でもトライし食べ物すら好き嫌いがない。能力的にも自信があり、人から羨ましいとまで言われるようになりました。でもそれは表層的に繕った自分なのです。ごく一部の人だけに「何を考えているの分からない」と言われた事がありますが、多くの人から見れば、元気で光って見えたかもしれません。しかし、頭の中にはもう一つの薄暗い世界が常に存在しているのです。私の琴線は【死】に触れるものだと思います。身内の病気や死もあり、怖がっていた子供が大人になっただけなのかもしれません。賢治ワールドは、そんな私がまっすぐに引き込まれる世界・空間であり、まさに【童話】です。内容をあれこれとは語りませんが、色々な意味で凄いと思える人物でもあります。

色々と書きましたが、これらの事を具体的に考えたり気づかせて気づかせくれたのが嫁です。私に全力で向かって来て、率直で的確な意見を言います。加えて誠実な人。嫁のおかげでもう一度成長する事ができ嬉しく思います。まっすぐな幸せをたくさんもらって、仕事人間の自分が私生活の充実を考えるようになりました。出会った時に10年預金を持ち掛けられ「10年先の事は分からない」と断ったのを思い出します。「お前」呼ばわりされたのも初めてで、凄く楽しい思い出です。ありがとう、嫁。